県教委から「合格者の平均点」が発表されました。その資料を整理、集計したものを掲載します。
1.過去10年間の平均点の推移
まず、平成21年度から30年度までの平均点を一覧表にまとめた資料です。
各教科50点満点、5教科合計が250点満点です。50点満点では直感的に把握しにくいので、100%に換算した「得点率」も併記してあります。
一番下の「差」の欄は最新年度とその直前の年度(今年度はH30年度とH29年度)の増減を表しています。

下のグラフをもとに、今年度の特徴を簡単にまとめておきます。
- 英語-昨年度は急激に降下しましたが、今年度はもとに戻りました。
- 国語-4年連続で上昇していましたが、今年度は久しぶりに降下しました。それでも高めです。
- 社会-3年連続で上昇し、今年度は5教科の中で1番高くなりました。
- 理科-昨年よりも少し上がりましたが、大きな変動はなく、安定して推移しています。
- 数学-昨年は若干上昇したものの、今年度は大きく降下し、50%強という本来のポジションに戻りました。
- 合計-3年連続でじわじわと上昇し、この10年で最高の62.8%になりました。
昨年は、英語のリスニングと英作文が、急に難化するという「英語ショック」がありましたが、今年度はそのような話題になることはありませんでした。おそらく、事前の学習で十分に対策がとられていたのだと思います。
例年のように、国語と英語はパターン化していて得点しやすく、数学はパターン化しているけれど、得点しにくい状況でした。
平均点から見ると、理科の問題はうまく作られていますが、社会の傾向は予測が難しいですね。

2.3年移動平均のグラフ
さらに3年間の移動平均のグラフも掲載します。左側の目盛りが教科ごとの得点で、右側が合計点の目盛りになっています。
国語と社会の点数がぐんぐん上がっているのがよくわかります。
数学が易化する傾向が続いていましたが下降する傾向が見えてきました。以前の水準まで戻るのかどうか、関心が持たれるところです。
英語はじわじわと下降する傾向が続いてきましたが、今年度少し上昇して、いい加減になっていると思います。

3.5年移動平均のグラフ
参考までに5年間の移動平均のグラフも掲載しておきます。
社会、英語、理科が60%前後の得点率で固まっており、国語と数学が上下に離れているという、三重県の入試問題の特徴が端的に現れているのではないでしょうか。

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